封切り日に「コミケ延期」とか言われてしまえば、
そりゃ情緒不安定になって残業もせずにムリしてでも映画館へ足を運ぶってもんですよ、ホント。
一応、感想自体は続きに書いておきます。
感想は感想であり、解説でも考察でもありません。
エヴァとは、なんだったのか。
それは"碇シンジ(庵野秀明)"が「幸せとはなにか」と悩んだ物語
物語として、エヴァの決着は付いた。というのが自分の感想。
初回(TV)はフラグ未回収バッドエンド(おめでとう)で、前回(旧劇)はアスカ(みやむー)ルートでバッドエンドだった(キモチワルイ)が、今回(新劇)はゲーム回数のフラグが立ったみたいで別キャラ"マリ(モヨコ)"が出てきて、そっちのルートでハッピーエンド(宇部)。というギャルゲー的解釈かなと。
Qもそうだったけど、見たい作品はパスタみたいにサッサと一回見て納得して、あとはゆっくりと誰かと語りながらスープとかアサリとかのおかず要素をたのしむ形が自分にはあってる。
エヴァもネルフもヴィレもゼーレも、何もかもが「ご飯=碇シンジ」のおかず(病室のアスカじゃないよ!)的要素。わかんなくてもご飯にあう美味しいおかずなのは解ってるからそれでいいと思うし、解ったら解ったで知的にも美味しいおかずになるんだが、Mk7というか七號機っていたっけ?というド忘れというか疑問はあるのでまだまだ楽しめる。(追記:パンフみたらちゃんといるじゃんw)
ただ、食べ過ぎはイカンな。もうトシだし(笑)
さて、この文章を書くことでぽかぽかというかふわふわというかそういう非言語化されている解釈を支離滅裂に言語化していくんだけど、今回はマリが「絶対迎えに行くからね」と言ってくれたから、シンジは納得した幸せが叶った(線画状態で後もう少しで線になるところだったけど間に合ってよかった)。綾波は"破"での願いである「エヴァにのらなくていいせかい」も叶ったし、カヲル君がシンジの幸せを願っていたのも結果として叶ったし、全人類巻き込んで「消えたユイのところへいきたい」というゲンドウの願いも結果的には叶った。式波シリーズの一人としてのアスカ(ここは驚きでしたね。惣流ベースかな?と考察するのはこれからだな)も「じぶんの居場所」を見つけたからまあいいでしょう。
黒波さんは「おはよう・おやすみ・いただきます・さようなら」という幸せになるおまじないを知り、とりあえず働き、自発的に本を読み、14年前の制服は「かわいい」し、シンジに"手を握る"という好意を伝えてLCLに還りました。冬月さんもなんだかんだでユイを引きずってたけど奥底で"このままじゃマズイ"と思ったのかそれなりの納得でLCLになりました(雑)。
なお、破でニアサー起きて人類かなり居なくなったと思ってたら、アンチLシステムとサバイバルオタクの鈴菌ジムニストのおかげで生き残った鈴原の愛娘"つばめ"登場。新幹線キタコレ!
そしてミサトさんですが、破の「いきなさい!あなた自身の願いの為に!」と言ってしまったばっかりに、ニアサードでドエラいことになったのを全部背負い込んだからQでシンジ君にあんなに冷たくなってしまった模様(確かにマグナムエースのような気もする)。ただし、ニアサードを自らの死をもって止めた加持さんとちゃっかり子供作ってました(なんだ二人ともネモ船長かよ)が、息子に父親と同じ名前をつけますかw
リツコさんは科学者だし、ミサトの願いを引き継ぐ為にキッチリ生き残っていったし、北上とサクラはニアサードの被害者だけどそれ以前に人類を救っているシンジやミサトへの葛藤でいい役回りでしたね。
その他はまーいいやっていうか、日向君は仕事実直のままだったし、青葉君は決戦前にちゃんと髭剃ってかまえてたのに出番少なかった。マヤちょんはリツコさんの部下だった故に出番も役回りもよかった、っていうか同じ「これだから若い男は……」を全く逆の意味でつぶやくとか、なんですかそのカッコイイ上司っぷりは(笑)
派手なシーンとしては予告編のどつき合いが「作られた舞台装置」というところで特撮感もりもりで楽しめた、っていうかあのシーンは予想されていたけど"ただの親子ゲンカ"なのよね。まるでスクライドレベルなんだけど「これは暴力で解決することではない」という事になったふたりがOHANASHIする展開はアレだ、リリカルなのはだ。
あとシーン忘れちゃったけど「VOYAGER ~日付のない墓標~」がかかってたのも印象的。曲聞いてて既視感覚えてたんだけど「さよならジュピター」のこの曲好きなんですよ。なんとなくスタッフによる庵野総監督への「祝福」って感じたんですよねえこのシーン(忘れたけど)。
しかし"路面電車・デカイ綾波・沢山のヒトがあるくシーン・沢山の十字架・実写シーン"とか、これまでのエヴァ要素モリモリでTVから旧劇まで全部見て復習しないとってかんじですねー。
あー楽しかった。又見よう。
そして、周囲の解釈も聞いてみて、碇家に関してもやっとしたコトを感じる。
もしかしたら……碇ユイがゼーレの目論見を知り、それが人類・ゲンドウ・自分自身にとって「これはいけない」と思い、人類補完計画を根底から阻止する為、自らダイレクトエントリーをして初号機に宿ったとしたら。
言ったらゲンドウに止められるの解ってるから黙ってたのかもしんないけど、そういう胸の内はちゃんとゲンドウに伝えなさい!これじゃフランケン・フォン・フォーグラー博士と同じじゃねえか!
最後の最後でシンジに「この為に、母さんが……」って言ったのまんま今川ジャイアントロボだぞ!
ユイさん!
あんたが!
記録を残して!
ゲンドウに伝えておけば!
四半世紀もこじらせることはなかったんだ!(笑)